弁護士法人ブレインハート法律事務所

弁護士法人ブレインハート法律事務所

トップページ > Q&A > その他 > 私は、ある病院の事務長を務めております。当院では、日々、患者さんのために精一杯の活動をしているつもりですが、ときには患者さん等との間でトラブルが発生することもあります。トラブルの内容としては、医療行為自体のミスが問題とされているものもありますが、医療行為のミスといえるか否かは別として、どうして不幸な事態が生じたのかについて、もっと具体的でわかりやすい説明、詳細かつ丁寧な説明をしてほしい、といったことをおっしゃる患者さんやご家族が相当多くいらっしゃいます。また、担当医が冷たい対応をしたとか、不誠実な態度、高圧的で無責任な態度をとった、というような苦情をいただくこともあります。事務方から医師側へ事情の確認や調査を行うケースもありますが、医師の中には、「私のオペにミスはなかった。」の一点張りで、それ以上の調査に応じない医師や、「患者側の要望に合わせて詳細な説明をし、懸命に治療をしたにも関わらず、残念な結果になったケースで、後に、患者側から、以前の説明等の中から都合の良い部分だけを指摘されて、あたかも医師側に責任があるかのような疑われ方をしたことがある。それ以降、責任追及を受ける危険のあるような話は、自分からは一切しないようにしている。」とか、「患者さんに専門的な話をしても十分に理解してもらえないし、正直、面倒なので、自分から話を遮って、次のステップに進むこともある。」とか、「患者さん側から少しでも批判的な話をされると、後で何か責任をとらされるのではないかと考えてしまう。自分は、患者さんのために精一杯活動しているのに心外である。患者さん側の批判的あるいは懐疑的な言動に対しては、こちらが非を認めたことにならないようにするため、その場で徹底的に反論している。そのような対処をしていると、次第に患者さん側からは文句が出ないようになる。ただ、このようなケースで、後日、突然、訴訟を起こされたことがある。」などと話す医師もいます。今後の当院としての備えとして、以上のような状況をそのままにしていてよいのか悩んでおります。医師をはじめとするスタッフが、日々、患者さんのために一生懸命頑張っていることは私もよく承知しておりますが、今後に向けて良いアドバイスがあれば教えてください。

私は、ある病院の事務長を務めております。当院では、日々、患者さんのために精一杯の活動をしているつもりですが、ときには患者さん等との間でトラブルが発生することもあります。トラブルの内容としては、医療行為自体のミスが問題とされているものもありますが、医療行為のミスといえるか否かは別として、どうして不幸な事態が生じたのかについて、もっと具体的でわかりやすい説明、詳細かつ丁寧な説明をしてほしい、といったことをおっしゃる患者さんやご家族が相当多くいらっしゃいます。また、担当医が冷たい対応をしたとか、不誠実な態度、高圧的で無責任な態度をとった、というような苦情をいただくこともあります。事務方から医師側へ事情の確認や調査を行うケースもありますが、医師の中には、「私のオペにミスはなかった。」の一点張りで、それ以上の調査に応じない医師や、「患者側の要望に合わせて詳細な説明をし、懸命に治療をしたにも関わらず、残念な結果になったケースで、後に、患者側から、以前の説明等の中から都合の良い部分だけを指摘されて、あたかも医師側に責任があるかのような疑われ方をしたことがある。それ以降、責任追及を受ける危険のあるような話は、自分からは一切しないようにしている。」とか、「患者さんに専門的な話をしても十分に理解してもらえないし、正直、面倒なので、自分から話を遮って、次のステップに進むこともある。」とか、「患者さん側から少しでも批判的な話をされると、後で何か責任をとらされるのではないかと考えてしまう。自分は、患者さんのために精一杯活動しているのに心外である。患者さん側の批判的あるいは懐疑的な言動に対しては、こちらが非を認めたことにならないようにするため、その場で徹底的に反論している。そのような対処をしていると、次第に患者さん側からは文句が出ないようになる。ただ、このようなケースで、後日、突然、訴訟を起こされたことがある。」などと話す医師もいます。今後の当院としての備えとして、以上のような状況をそのままにしていてよいのか悩んでおります。医師をはじめとするスタッフが、日々、患者さんのために一生懸命頑張っていることは私もよく承知しておりますが、今後に向けて良いアドバイスがあれば教えてください。

患者さんや、そのご家族の方々は、ご自身やご家族が怪我をしたり、病気になったりした際、病院等の医療機関を受診するわけですが、はじめから医師や医療機関を疑ったり、批判的な目で見たりしている方はほとんどいません。むしろ、医師や医療機関を信頼しているからこそ受診を希望するのです。また、患者さんご自身や、そのご家族のために、医師や看護師等が一生懸命に治療を行っている姿を見ていますし、感謝もしていると思います。まれに、そうではない人が含まれている場合もあるでしょうが、多くの患者さんは、普通の、善良な市民の方々なのです。

そして、患者さんや、そのご家族が、ご自身やご家族は今どんな病状なのか、いかなる病名の病気なのか、これからどんな治療がなされるのか、どのくらいの期間を要するのか、予後はどのようなものなのか等について、よく知りたい、わかりやすく教えてもらいたいと思うのは、ごく自然な心情です。

医師ないし医療機関の方には、基本的なことですが、以上の点を、はじめによくご認識いただきたいと思います。

たしかに、世の中には、医師や医療機関に対して不当要求をしてくる人もいますし、何らかの理由で医師や医療機関を疑っている、恨んでいる、あるいは悪意を持っているという人もいるでしょうが、そういう人たちは、ごく少数です。しかし、医師や医療機関側が、このごく少数の人たちの意識や考えを、すべての患者さんに共通する意識や考えであると勘違いをしてしまうと、初期対応から間違ってしまい、結果的にトラブルを多く招くことになります。

医師や医療機関の方々に申し上げたいことは、法的トラブルを未然に防ぐ、あるいはトラブルが生じたとしても最小限の被害で解決を図るためには、医療行為そのものを適正かつ充実したものにするよう努めるべきは当然ですが、それと同時に、患者さんやそのご家族を、お客さんという立場でみて、あるいは少なくとも自分達と対等の存在と認めて、事前・事後を問わず、いわゆる上から目線の対応や冷たい対応をせず、常に誠実な態度で、懇切・丁寧に接したり、説明したりする、また、相手の話を途中で否定したり遮ったりせずに最後までよく聞き、そのうえで医師や医療機関側の考えを、相手の疑問や不安等を無理に押え込む形ではなく、きちんと解消するという形で、相手に無理なく聞いてもらえるような話し方や態度で誠実に伝えていく、というスタンスが重要です。

そして、何よりも重要な点ですが、医師や医療機関に謝罪すべき部分があれば、早い段階から素直に誠実に謝罪することをお勧めします。医師や医療関係者の中には、過去にいわゆる医療過誤裁判を経験したり、他の医師等が訴えられた情報を耳にしたり、病院の顧問弁護士等から「医師や病院の側で予め非を認めたり、謝罪したりすると、後に起こされるおそれのある医療過誤裁判等に良い影響を与えないから、安易な謝罪等はしないように。」といったアドバイスを受けたりしていることがあり、これらを極端な形で理解し、必要以上に警戒する態度をとる、あるいは自己の非を一切認めない言動をする、といった方も見受けられます。たしかに、弁護士の中には、医師や医療機関に対し、上記のようなアドバイスをする弁護士はいると思われます。しかし、私どもは、こうしたアドバイスは、相手方が暴力団等の反社会的勢力や常習的なクレーマーなどによる不当要求を念頭に置いたアドバイスであって、相手方が患者さん側である本件のようなケース、つまり、当初は善良な市民として、医師ないし医療機関を信頼して治療を受けに来られる方が大半であるようなケースには妥当しないと考えております。むしろ、このようなケースにおいて、前記のようなアドバイスに従った対応をすると、トラブルが生じやすくなったり、起きてしまったトラブルがこじれてしまったりすることが多くなると考えます。

もっとも、やみくもに謝るという対応は適切ではなく、どの部分のどのような点について謝罪するのかを可能な限り特定して謝罪することが肝要です(もちろん、事前・事後の誠実かつ丁寧な説明とともに。)。

以上のような、私どもがお勧めするスタンスや対応をしていただければ、貴院のトラブルは減少するでしょうし、仮にトラブルが生じたとしても解決が早まるでしょう。

何事も証拠が大事だから、従来からある診療記録等の整備はもちろんのこと、患者さんやご家族等とのやりとりに関する書面もしっかりしたものを準備し、署名・押印等も必ずもらっておけば、トラブルがあっても怖くないし、争いに勝てる、と思われている方がいらっしゃるかもしれません。もちろん、証拠も書面も極めて重要です。しかし、これらを扱う医師や医療機関の意識や対応が正しいものでなければ、一つのトラブルに偶々勝てることはあるかもしれませんが、それ以外のトラブルが頻発するでしょうし、トラブルがこじれて病院等の評判を落とすこともあるでしょう。

繰り返しになりますが、患者さんやご家族の多くは、一生懸命、治療にあたってくれた医師や看護師の方々をきちんと見ていますし、感謝もしています。仮に、説明等を求められたとしても、その際の患者さん側のお気持ちは、医師や医療機関を責め立てるためのものではなく、本当のことを知りたくて、あるいは不安な思いの中で、より丁寧でわかりやすい説明を求めているというのがほとんどのケースであり、たとえ、その瞬間、瞬間には、患者さん側から、声のボリュームが上がった発言がなされたり、感情的な発言がなされたりすることがあるかもしれませんが、そこから逃げずに、先ほどから申し上げているような誠実で懇切・丁寧な対応を続けていけば、最終的には納得される、強い発言をしなくなる、納得までには至らないとしても正確な説明と誠実な謝罪さえ受けられればそれ以上の責任追及等は考えない、というような患者さん方が大多数であると思いますし、万一、争いになったとしても、上記の対応をきちんととっていれば、何ら恥じることなく堂々と訴訟等の場に臨めるでしょう。

しかし、そこから逃げて十分な説明をしない、相手の話を聞かない、相手が少し話し出すと、これを自分の声で覆い被せるように遮り、自分の話ばかりする、自分たちには絶対に非はないとの強硬な態度をとる、相手方の言動や態度を批判するような発言をする、話を強引に打ち切る、といった対応を続けていると、患者さん側も納得できず、引き下がれなくなり、中には弁護士に相談に行くなどして裁判をしてくる方も出てくるでしょう。そして、トラブルは絶えず続いていくでしょう。

貴院におかれましては、以上の点を参考にされ、今後の病院運営の改善等に取り組まれることをお勧めいたします。また、貴院の発展のために真に有益な助言等をしてくれる顧問弁護士等を得ることも重要であると考えます。

お問い合わせcontact

ロゴ


六本木オフィス
〒106-0032
東京都港区六本木7-17-22
秀和六本木レジデンス610
TEL 03-6434-9874 FAX 03-6434-9875
大阪オフィス
〒530-0047
大阪府大阪市北区西天満4-11-6
ウェリス西天満304
TEL 06-6585-0678 FAX 06-6585-0214
福島オフィス
〒960-8041
福島県福島市大町2番32号
並木通りコロールビル4階
TEL 024-528-0330 FAX 024-528-0331
相馬オフィス
〒976-0042
福島県相馬市中村字田町2番地の1
さくらビル2階
TEL 0244-26-3327 FAX 0244-26-3328